業務フロー分析の重要性について

業務フロー分析の重要性について

2019年 4月号

ソフトウェアの開発や導入をするかしないかに関わらず、業務フローの分析は重要であります。ビジネスにおけるシステム化というのは何も全てソフトウェア開発やウェブサイト制作、社内ネットワーク構築などで改善されたり、完成されたりすることではないからです。なぜならシステムとは(全体の)体系や制度であり、個別のツールを指し示すことではないからです。だからこそ、しっかりとしたビジネスシステムのための業務フロー分析が重要であるという意見が多くなるのです。

会社の仕事では経営者の理想通りまたは戦略の計画通りには業務は行われていないことが多くあります。それは経営者や管理職の理想と社員やパート、アルバイトの理想には違いがあり、仕事を任されて業務を遂行している従業員は少なからず自分の理想や自分のやり方また時には自分の身勝手な仕事の進め方をするものです。しかし、これは当たり前のことです。従業員を雇って仕事している以上はどこにでも起こりうることです。では、なぜそのことが問題であり、そのままにしておいてはいけないことなのでしょうか?答えは簡単です。それはそのままでは業績が上がらないからです。事業を営んでいる以上は業績を上げることは少なくとも掲げる目標の一つであるはずです。しかし、会社が従業員の全ての力を結集して目指すべき到達頂点であるピークパフォーマンスを実現するためにはそこに目指したプロセスを作り出す必要があります。そして、それを可能にする第一歩が業務フロー分析なのです。

業務フローの分析は簡単なことではありません。先にも述べた通り、働く立場から見ると会社の業績より自分の仕事のやり方の方が大事に感じているという見方もあるからです。システムエンジニア(業務系SE、PM)やシステムコンサルタントの活用はその点ではとても役に立ちます。多くはシステムの開発のために外部のパートナーに委託しておりますので、より良いシステムを設計するためにこの業務フロー分析の必要性を訴え、労使関係や労務環境の問題とは別次元のレベルで話を進め、作業を推進できるからです。これは有益なビジネスシステムの改善策であり、優秀なトップマネジメント業務の責任者が活用する手段です。

そのためには、ビジネスのピークパフォーマンス(あるべき姿)のためにトップマネジメントが果たすべきビジネスシステム戦略を実務としてできるITパートナーに業務フロー分析のリーダーシップとマネジメントを託さなければなりません。ということは、そのようなITパートナーと信頼できる協力関係を築くことができるかどうかが業務フロー分析の成功の鍵となるのではないでしょうか。