初期費用(イニシャル・コスト)を掛けないウェブ・システムの開発について

初期費用(イニシャル・コスト)を掛けないウェブ・システムの開発について

2013年 6月号

「インターネット(ホームページ)を利用して、売上を増やしたい!」という願望を持っている企業と当社はたくさん会います。しかし、その多くの会社の問題はインターネットのシステムを作るお金(予算)が無い、ということです。このことは当然の問題だと思います。なぜならば、潤沢な予算があれば、「インターネット(ホームページ)を利用して、売上を増やしたい!」という願望自体が生まれにくいと思うからです。まだ、売れてもおらず、利益も無いのに、先行してお金(予算)を使うことはできないというのは当然です。しかし、そこにこそ問題解決の糸口があるのではないでしょうか?つまり、売れて、利益が出てからお金(予算)を使えば良いのです。そうです、初期費用(イニシャル・コスト)を掛けずに、インターネット(ホームページ)を利用して、商品を売り、利益が出たら、開発したインターネット・システ(ウェブ・システム)に費用を支払えば良いのです。では、どのようにして、そのような理想的なウェブ・システムを開発をすることができるのでしょうか?

当社のお客様では、ある商品をインターネットで予約販売したいという要望を持っていました。商品の単価は1つ500円程度です。しかし、毎日のように注文が取れる商品でした。そこで私たちはお客様の依頼で、インターネット注文システムを開発することにしました。ところが、開発予算は無いという状態でした。そこで、注文による利益の一部をシステム利用料ということで、お支払頂くことになりました。もちろん、システムが完成して、運用が始まって、注文が取れるようになってからのお支払です。お客様へのご負担をできるだけ軽減することができました。お客様はしっかりと注文を取れるような営業とその注文に応える商品の製造に全力を注いで頂き、私たちは使いやすく、安全なウェブ・システムの開発に集中するという役割分担で、プロジェクトは成功裏に進みました。現在では毎日、多くの注文を受け付けるウェブ・システムとして活躍しており、お客様と当社が双方向でハッピーになれる仕組みになっています。

現代はまさにインターネットの時代です。「e・コマース」などという言葉が生まれたように、あらゆる商品・サービスがインターネットで販売さえれています。しかし、多くの会社でそのインターネット販売が失敗しております。一つ目の理由はインターネットを使えばだれにでも、どんな商品を売ることができるという、間違った認識をしているからです。やはりインターネットを利用する上でも、何を、誰に売るのかという明確なターゲット戦略は不可欠です。それがなければいくらインターネットを使っても売れない商品は売れないのです。もう一つの理由は、初めから過剰な機能をシステムに盛り込もうとして、システム自体が複雑になり、さらに時間ばかり掛り、なんとか運用してみたところ融通が利かず担当者が使いこなせない。という馬鹿げた開発をしてしまうからです。開発は信頼できるプロに任せることを知っている人材を担当に据えなければなりません。

どんな会社であっても、売りたい商品・サービスは必ずあるはずです。一度はインターネットを活用して、販売する、注文を取る…ということを真剣に検討することをお勧めします。そして、その販売データや注文データをシステム会社が管理して、システムを運用することができれば、初期費用(イニシャル・コスト)を掛けず、利益の中から支払うというビジネス・スキームが構築できるはずです。そのためには、相手のITシステム会社との間に共通の理念や信頼関係がなければ成立しません。日頃から、しっかりとした技術力を持ったITシステム会社と上手に付き合い、会社の売上増加に協力してくれるような関係作りをしておくことこそが、その第一歩なのかも知れません。