業務分析の重要性について

業務分析の重要性について

2014年 3月号

新しい事業計画に基づいて、ITの戦略目標を実現するためには現状分析が必要となります。 ただ、やみくもに新しいことを初めても、目標に向かってベストな道を進めないことが多くあります。現状分析とは自社の仕事の業務をしっかりと見つめ直し、何が問題なのか?を見つけることです。またそのことにより、問題の原因となっていることを発見することもできます。一見、複雑に見え、難解で、問題だらけのように見える現状も一つ一つ業務フローを解析することでシンプルに現状を捉えることができるようになることがあります。

会社の中では業務を健全に進めるために、各帳票を出力しています。それはパソコンで作るものもあれば、手書きのものもあると思います。どんな種類の帳票がどのような目的で、どのタイミングで出力されるのか?また、その帳票を作成するためにどんな情報を入力する必要があるのか?つまり、情報のインプットとアウトプットの項目を洗い出していくことが役に立ちます。例えば、見積書や請求書を発行するには当然、顧客名や仕事の件名、金額などが入力されるはずです。勤務報告書を作成するためには、社員名や作業内容、作業時間などが入力されるはずです。

Webサイトを作り受注を増やすことを目的とするのであれば、まず日頃の営業活動や顧客管理や商品サービスの現状をしっかりと分析する必要があります。その分析に基づき、自社の顧客カテゴリーの分類や分析、商品カテゴリーの分類や分析を行って、営業活動のターゲットとして誰に何を売る(提供する)のか?を明確にしていくことができます。営業活動を一つ一つ紐解き、いつ、だれが、何をしているのか?というプロセスを分析し共有化することで、売り方や提供の仕方が明確になってきます。そのような現状を整理して、Webサイトのデザインや設計をしていくことで、受注増加という目標に向かって制作を進めることができます。

利益率向上のために社内の業務管理システムを開発する際も、業務フローを見つめ直し、業務の流れの中の一つ一つの工程で、しっかりと金額や利益が算出されるような情報を漏れなく入力(インプット)されるプロセスを踏んでいるかを検証して、システムの設計に役立てることが重要です。しかし、簡単に自社の業務分析をすると言っても、簡単なことではありませんし、そのやり方も答えもわからないという会社がほとんどではないでしょうか?自社の業種や業務をよく理解して、効率的なIT活用法を提案できるパートナーの存在への期待は益々大きくなることでしょう。