システム会社の料金について

システム会社の料金について

2014年 4月号

「皆様はシステム会社に仕事を依頼するときに、高いと感じますでしょうか?それとも安いと感じますでしょうか?」ITシステムに関する料金は定価があるものは少なく、ほとんどの場合が「お見積り」で料金を知ることになります。しかし、ほんとうに定価は無いのでしょうか?定価というものが無くても、見積もりの算出に利用する方程式のようなものは存在します。そのことをお客様が知っていれば、システム会社からいくらぐらいの見積りが出てくるかをある程度予想することができます。

システム会社の見積りは建設業や士業や他のサービス業と同様に人工で計算される場合が多いのです。つまり、技術者の単価×人数×時間のように計算されます。システム会社は「人月単価」という項目を重視します。それはある技術者の1か月の単価になります。システム会社は多くの場合「ITゼネコン」と言われるビジネスのしくみの中で活動しており、元請、下請け、孫請けといった仕事の流れのなかでこの「人月単価」が使われます。その結果、システム会社の見積りは様々なケースでこの「人月単価」を利用します。

では、「人月単価」の相場はいくらくらいなのでしょうか?技術者のレベルや特徴にもよりますが、安くて40万円から高くて120万円程度でその差は3倍以上もあります。これが1か月ですので、1日にしますと2万円~6万円程度となります。また1時間にしますと2500円~7500円程度になります。そしてこの金額は基本的には相談であれ、作業であれ、掛ってくるものです。医者や弁護士や建築士と同じように特別な専門知識と技術も持っているITエンジニアの場合はそのニーズも高く、料金はそれなりに掛ってくることになります。

お客様が概ねのシステムの料金を知りたい場合は「どれくらいの人数や時間が掛るか?」を打ち合わせの際に聞いてみると良いのではないでしょうか?そうすれば、「人月単価×必要人数×開発時間」で概ねの料金を把握することができます。ただし、時には上記のような料金よりも格安で見積金額を算出する場合があります。それは一体どういうことなのでしょうか?おそらく、単価は変わりませんので、本来かかる時間を大幅に短縮しているのだと予想されます。その理由は時間短縮できるようなツールや努力やコピー(使い回し)をしている、または手抜き工事のような作業を行う、・・・などです。お客様は料金の高い安いではなく、その料金と技術は正当に算出されているか?をシステム会社に確認していくことが大事だと考えられます。