ITエンジニア不足の影響について

ITエンジニア不足の影響について

2014年 8月号

2015年〜2020年に向けて社会全体で人材不足になると言われておりますが、その中でもIT業界のITエンジニア不足は必至の様相を見せております。確かにITエンジニアは人気のある仕事の一つになっておりますが、業界の中ではITエンジニアはきつい仕事だとか、ストレスが多く、メンタルの問題が多いなど、華やかなイメージはあまり無いのが現状です。また、高校や大学を卒業した新卒社員が簡単に仕事をこなすことができない専門技術職でもある人材育成も難しい業種になっております。

人材が不足していても社会のIT化は急速に加速し、これからもそのスピードが落ちることはありません。そこで大手企業やその会社からの受注を狙うシステム会社は人材確保を初めております。その結果、多くの中小のIT会社は大手のシステム会社の仕事を受け、人的リソースをそちらに向けていきます。そして、中小ベンチャー企業の仕事を受けるリソースはなくなり、仕事を受けなくなります。つまり、IT人材不足の大きな危害を受けるのはIT戦略を進めるパートナーを失う、中小ベンチャー企業になってしまう可能性が非常に大きいのです。

もちろんなぜ大手の仕事を受けるかというと、需要供給バランスのよるIT関連価格の上昇です。どのIT会社も高い受注金額に動きます。この発注価格競争に中小ベンチャー企業は勝つことはできません。残念ながら、自社のITパートナーを失ってしまうのです。

これから、IT戦略において苦戦を覚悟しなければならい中小ベンチャー企業は何を準備しておかなければならないのでしょうか?結局、需要供給バランスですからIT戦略に対してビジネスの成果を出して大手に負けない予算を創造することです。もう一つは経営リスク回避や予算削減などと、自社の都合だけを考えてIT戦略を外注業者へ依存し過ぎず、社内でSEを育てることです。優秀な社内SEがいて、良いシステム会社と信頼関係が構築されていれば、この競争の問題解決の糸口になるのではないでしょうか?