売手市場のIT業界について

売手市場のIT業界について

2016年 12月号

どの業界でも人材不足が囁かれておりますが、IT業界もまさに人材不足の時代です。しかし、良い会社は常に人材を育てることに力を注ぎ、または業務の効率化などを図ることによってその問題解決に対応をしています。社会全体ではITの導入や改善は山積しており、多くの会社がITパートナーに頼らなければ、この不況下の経営を進めていくことが困難になっております。会社にとってどのようなITパートナーを探し、付き合っていくかは重要な課題になります。つまり、しっかりとした判断と対応でIT業者とWin-Winのパートナーシップを構築する必要があります。

現在のIT業界はご存知の通り、売手市場です。しかも、しばらくはこの傾向が続くと考えられております。IT業界は益々お客様を選ぶ時代に進んでおります。お客様である会社からすれば、かなりの逆風の状態であると思います。では、そんな中で自社のIT戦略を進め、他社に勝つためには、どのように売手市場のITパートナーを協力させれば良いのでしょうか?そのことが、わかり、実践できればむしろこの逆風をチャンスにできるのではないでしょうか。

ITパートナーはお客様から見れば、業者であり、お金を払っているのだから何を言ってもいいでしょう。もちろん商売なのですから、ルールに従っていればある程度は大丈夫です。そこで、ITパートナーに目を向けてみましょう。彼らはお客様が依頼した仕事に対してプロジェクトを作って取り組みます。プロジェクトとはITエンジニアの集まりです。つまり「人」の集まりです。相手は「人」であるという事を忘れてはなりません。そのことをしっかり理解した上でITパートナーを上手く活用できれば、お客様のIT戦略は他社よりも勝っていく可能性が大きくなるということではないでしょうか。

多くのIT会社はこの売手市場の中で効果的なビジネスとなるお客様を選んでいます。中小企業の相手をするよりは大企業の相手をするのは当然です。利益も大きく、支払リスクは少なく、実績面でも社会的な評判が上がります。無理を言い、うまくいかないことはすべて業者のせいにするような会社はどのIT会社も相手にしません。責任転嫁、無駄な相見積り、無理な要望、リテラシーの低い言動、値引き、などはITパートナーから選ばれなくなってしまい、結局はお客様にとっては何一つ良いことは無いという結果に陥ることに繋がるのかもしれません。