なぜシステムエンジニアにとって考え方が必要なのかについて

なぜシステムエンジニアにとって考え方が必要なのかについて

2017年 2月号

システムエンジニアにとってなぜ考え方が重要なのでしょうか?優秀なSEは情報技術の仕事をしているわけですから、一番大切なことは当然技術であると考えると思います。しかし、様々な事例を見ても、論理的に考えてみても実はそのSEの考え方がもっとも重要であることは明らかになってきております。特にSEは研究者でも、科学者でもなくビジネスの世界つまり実務、実業の世界で働いているわけです。そう考えると技術よりも資格よりも考え方が最も重要であるということが分かりやすくなるかもしれません。

では、その考え方とは具体的にどんなことを言うのでしょうか?考え方とはそのSEによって様々あると思います。しかし、良い考え方と良くない考え方があります。悪い考え方のSEも、もしかしたら稀にいるかもしれませんが、悪い考え方の人はSEである前に人として悪いと思われますので、扱うことは避けたいと思います。良い考え方と良くない考え方の差はSEとして良いSEになれるか良いSEになれないかの分岐点になります。つまり、多くの良いSEになれない人には考え方で足りていないことがあります。それはSEとして働く目的が世のため、人のためになっていないのです。世のため、人のためとは言いかえれば利他の心や犠牲になれる勇気のようなものです。

大学でどんなに研究をして立派な医学論文を書いても名医になれない医者がたくさんいるように、また創業家の息子に生まれ、海外の一流大学でMBAまで取得した二代目経営者が真の経営者になれないことが多いように、SEもその原則にあてはまるのです。つまりどんなに技術があっても、どんなに資格を取得してもその考え方が良くないと一流のSEにはなれないという事例が多くあるのです。

自社を担当しているSEがどのような考え方も持ったSEなのか?を見極めることで、自社のシステムをより良いシステムに成長させることもできるのではないでしょうか。そのようにして、自社のシステムを改良、改善することが、結果的に業務を大きく発展させて、業績を成長させることに繋がり、企業の成功に結び付くことになるのではないでしょうか。そのように利他のために働くという考え方を持つことが立派なSEの第一歩になるのかもしれません。