「不便の我慢」が与えるダメージについて

「不便の我慢」が与えるダメージについて

2018年 8月号

会社では多くの社員が日々業務にあたっております。情報化の進歩で業務の中でも多種多様なパソコンやソフトウェアを使って仕事をする人の割合が益々増加しております。日々パソコンに向かって仕事をしていることを考えると、仕事で利用するパソコンやその中のソフトウェア、業務管理システム、周辺機器の役割は大変重要になってきております。同時に、何気なく利用しているパソコンやソフトウェアに、無意識にストレスを感じながらも我慢して利用しているケースが多いという現実も浮き彫りになってきております。

仕事でパソコンやソフトウェアを利用して業務を遂行している社員をシステムユーザーとします。そして、パソコンやソフトウェア自体やシステムユーザーを管理する社員はシステム管理者となります。このシステムユーザーは日頃の業務の中でシステム(パソコンやソフトウェア)に対して少なからず不満や不便を感じていることが大半です。しかし、多くはそのことを我慢して利用し続けています。そのストレスは目に見えないので、注意が必要になります。

システム管理者はシステムユーザーの不便があっても、その改善にコストや手間が掛かるので我慢させて利用を続けさせることが多いです。システムユーザーとシステム管理者では立場が異なっているので、仕方が無い事なのかもしれません。また、システムの改善には時間やコストが掛かり一時的には会社に損失を与えるように見えてしまうため、それを理由に面倒から逃げたいという考えが原因となることもあります。後々大きなトラブルが発生した時に大騒ぎになり、やっと改善に取り組むという惨事に見舞われます。

何より、システムユーザーが不便を我慢することの、最も良くない理由は、無駄な人件費が増え続けることにより、常に大きな損失を出し続けてしまうこと、そして、その事実に気が付かないことです。人件費のコストを抑えることとは社員の数を削減することではありません。「不便の我慢」を解消すれば、システムユーザーは仕事がしやすくなり(楽に、たのしくなり、)やりがいとモチベーションが上がり、効率化が驚くほどに進むのです。逆に「不便の我慢」をすることは、目に見えない大きなコストが掛かり続け、常に損失を出し続けていることになるのです。良い会社、良い経営とはシステムユーザーに「不便の我慢」をさせない会社経営と言えるのではないでしょうか。